2017年01月31日

節目のみそか

明日、2月1日は都内の私立中学入試の解禁日。
いわゆる御三家と呼ばれる学校をはじめ、たくさんの中学で試験が行われる。

わが娘もご多分に漏れず、明日は第一志望校の入試に臨む予定。
親バカを承知で告白すれば、親として感慨の深い夜だ。

まだ幼かった小学4年から通い始めた塾は、比較的競争を重視するシステムをとっており、
娘もそのことから来る(精神的)危機に再三瀕しながらも、
塾の先生方や、競争というシステムそのものにも支えられて、
最後まで走り抜けることができた。
そこそこ適応できたということだろう。

適応できなければ他の道を選べばいいし、
まだその余裕は十分にある年代だけれど、
ひとまず、(子供自身の判断も一応訊きはしたけれど)
親としての選択が間違っていなかったかもしれないと思えることは、
やはり喜ばしい。

娘は明日から、状況によっては、また数日間入試に立ち向かうことになるが、
いかな結果になるにせよ、きっとその経験を今後の人生の糧としてくれることであろう。

明日の受験校は短時間ではあるが、親の面接もあり、
今しがた休んだ母親も、準備に余念がなかった。
30数年ぶりに、自らが果たせなかった夢を、母親にもう一度見させてくれるとは、
なんとも親孝行な娘である。

いま、そんな家族と共に居られる幸せ。
これまで自分と関わりのあった、すべての人、物、事に、
合掌。
posted by いつかはシャマル at 22:55| Comment(0) | 子供 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年01月29日

たんぽぽ

マセラティ222SEを手放してから2年半ほどが過ぎようとしている。

五反田君が乗っていたと思しき(cf.村上春樹.ダンスダンスダンス)マセラティビトルボの、
原型をそのままに止めた222SEは自分の棺桶にするつもりだった。
いや、そのぐらい長期間持ち続けるつもりだった。
しかし、最初の車検を通してようやくの時期に手放してしまって、

いまは一昨年末に衝動買いをした
916アルファスパイダーがその穴を埋めている。

あれが欲しい、これも欲しい、
あれも良いな、これも良いな、
…クルマをめぐる想念、いや情念は暇があれば脳裏をめぐり、心を揺らし続ける…

何が欲しいのか、何が良いのか…
自分でも本当のところ、見当がつかない。

ときに、222SEに至る3台のマセラティビトルボを乗り継いでいた時期にお世話になった
社長さんのブログをチェックしたところ、
社長ご尊父ご逝去の報に触れた(そうと推察される記事を拝読した)。

ご尊父は晩年になって、絵筆をとられたよし、
ブログ記事にはご尊父が蒲公英の綿毛を描かれた作品がアップされていた。


916スパイダーの、マセラティスパイダーザガートと同じような材質の黒い幌には、
年が改まった頃から、やたらと蒲公英の種がはり付くようになり、
いまも相当数がくっついたままだ。
我が家の車庫にはスパイダーザガートがいたこともあったが、
蒲公英の種がはり付いた記憶はない。

ご尊父が飛ばされた綿毛だろうか。

20140311atTaito.JPG
posted by いつかはシャマル at 23:49| Comment(0) | クルマ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年01月22日

栄光の架橋

目下、娘は中学受験の真っ只中である。

滑り止め、と言うのは全くおこがましいのだが、
ここは受かっておきたい、という学校の試験が1月中に2校あった。

最初の入試は約1週間前、某女子校。
付き添った父親とは、往路の電車の中ではろくな会話も成立せず、
学校の入り口で、激励に訪れていた、本人が大いに尊敬する塾の先生を見かけたにもかかわらず、
挨拶のためにそちらに足を向けることもせず、
娘は父親の手から受験票をひったくるようにして受験会場に消えていった。

愛想がないのはいつものことなので、その時はあまり気にせずにいたのだが、
結果は不合格。厳然たる不合格であった。

もちろん何より実力不足が原因なのだが、
あの態度が緊張の表れだったと気づいた時には遅すぎた。

そして一昨日は2校目の入学試験。
4000人近い受験生を収容するため某国際見本市会場で行われた試験当日は、
早朝小雪もちらつくほどの寒さであった。

会場に向かう道中は1週間前と同じような雰囲気…
親としてもこのままではマズイとは思うのだが、気の利いた言葉も見つからずなすすべなし。
楽しそうに談笑しながら会場に向かう他所の親子を横目に、
半ば諦めつつ会場入り口直前に達したその時であった。

居並ぶ様々な塾の激励の列の中から、
娘の通う塾の、なんと塾長先生おん自らのお姿が!

「はい、ちょっとだけ握手しましょうね。よく問題を読んで、しっかり解いてね!」

なんの変哲もないように聞こえるこの一言が、魔法の言葉となった。

「うん」と小さく頷きながら先生の手を握り返す娘。

「うん」じゃなくて「はい」だろう! と言うツッコミもこの時ばかりは封印する。
この瞬間、それまで娘を包んでいたピリピリした空気が一変、
父親の「元気でね」といういつもの一言にも、娘は目を合わせて頷きながら会場内に消えて行った。

先生は偉大である。

お陰様でなんとかこの学校の合格をいただき、
結果はどうあれ、2月のチャレンジ校に思い切り挑戦する状況が整った。
感謝の言葉もない。

娘は最近、小学校の合唱で知った、ゆず「栄光の架橋」がお気に入りである。
塾の帰りの車の中で飽きもせずに聴き入っている。

今日一ついただいた合格は、紛れもなく君が、君の努力で、君の力で勝ち取った栄冠だ。
心から祝福を贈る。

でも君は、「たくさんの支えの中で歩いて」いるんだ。
そのことを忘れないでほしい。




posted by いつかはシャマル at 23:55| Comment(0) | 子供 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年01月09日

鬼の霍乱

昨晩はなんだか背筋がゾクゾクして、9時前に布団に入った。
そのままなんと12時間ちかくも雨音を聞きながらウトウトし、
流石に寝るのにも飽きて9時過ぎにリビングへ。

ドアを開けると、受験を目前に控えた小6の娘が部屋の隅で机に向かっていた。
本番は朝が早いので5時に起きて勉強をしてるのだという。
自分が彼女の父親なのか、いささか自信を失った。

どうにもだるさが消えないので、試しに体温計を脇に挟んでみる。
簡易測定の体温計が10秒後に示したのは38度1分。
5分計で計り直してみたが、確かにそのくらいあるらしい。

鬼の霍乱である。

熱があるのを幸いと、ベッドを出たり入ったりしながら、
完全に無為な時間を過ごすことにする。
贅沢な休日となった。

午後3時頃、ようやく雨が上がり薄日がさして路面が乾いてきた。
再び検温してみるとまだ38度以上をキープしていたが、
ほんの少しだけ、916スパイダーを転がすことにする。

首にきっちりとマフラーを巻きダウンにくるまって、熱を帯びた身体を運転席に滑り込ませる。
ロックのかかったステアリングをわずかに動かしつつイグニッションを捻れば、
ツインスパークは一発で目を覚まし、乾いたリズムを奏で始める。

昨年末、お台場の某正規ディーラーでの12ヶ月点検を奢ってきた916は、
極めて優れた体調であるはず。
ドライバーの風邪が染らないように祈るばかりだ。

気温もさして低くないので、アイドリングも2分30秒ほど。
水温計が動くのも待たず、クラッチをつなぎ少し大きめにアクセルを開く。

タンポポの種が貼りついた幌も閉めたまま、
近所をほんの10キロ程度のドライブではあったが、
ステアリングやシフトレバーと対話をしながらの時間は、またとない思い出となった。


38度以上の発熱をした状態で916スパイダーを運転したことある人って、
世界に何人いるだろうか?

posted by いつかはシャマル at 15:52| Comment(0) | クルマ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年12月31日

こころのハンガーノック

今年の大晦日は快晴であった。

まだ暖かなうちに15キロほどランニングをしてきたのだが、
たかだか10キロほど走ったところで、胃のあたりに力が入らなくなってきた。
軽いハンガーノックのような状態である。
帰宅してシャワーを浴びて体重計に乗ってみると、最近ではミニマムに近い状況だったので、
単に朝からの摂取カロリーが不足していたのであろう。

それで思いついたことがある。

最近、こころがなにやらハンガーノック状態なのである。
Wikipediaによれば、英語ではハンガーノックのことを、
Hitting the wall と言うらしい。
じゃあハンガーノックって何語なんだ? というツッコミはこの際放置するとして、
この表現はよりしっくり来る気がする。

新しい年を迎えるわけだが、
年頭に当たって、ノルマの達成目標もなければ、出世の野望もない、
TOEICの目標スコアもなければ、ビジネススクールに行く予定ももちろんない、
フルマラソンの目標タイムもなければ、完走を狙いたいロングトレイルもない、
行きたい南国のリゾートもなければ、特別欲しいクルマもない、
欲望がなくなったわけではないのだが、まさに周りが壁に閉ざされている感覚なのだ。

今年でちょうど40歳代の半ばに達する自分。

30まではなにも考えず、ただ若さだけで生きてきた。
30から数年前までは、若くなくなりつつある自分に気づき、
最後の抵抗を試みた10数年間だった気がする。
結局、他人に迷惑をかけるばかりで、何一つ成し遂げることもなくここまで来たが、
これまでの人生に悔いはない。
その時々、それなりに精一杯生きてきたし。

そんな風に振り返ってみると、まがりなりにもいままではあったエネルギーのようなものが、
自分の中で枯渇しているように感じられるのである。

今年最後の消えゆく夕日を眺めながら、そんなことを考える大晦日である。


先日無事に(?)12検を終えた916スパイダー
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posted by いつかはシャマル at 16:52| Comment(0) | ランニング | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする