2012年10月16日

坪倉先生の内部被曝に関する講演会

10月11日、松戸市中央保健福祉センターで、
坪倉正治先生の講演会が開かれたので、聴講してきた。

坪倉先生は2006年東大医学部卒。あの亀田総合病院でレジデントをされ、
都立駒込病院に勤務されていた新進気鋭の血液内科医だ。
上教授率いる東大医科研に籍を置かれ、
昨年の4月から南相馬市立総合病院に週3日勤務。
市民の内部被曝調査に心を砕かれている。

乱暴にまとめると、
・これまでの南相馬市立病院でのセシウム内部被曝検査でも、7割がND。
 1960〜70年代・核実験時代の一般的な内部被曝量である水準(20ベクレル/kg以上?)
 を超えている人は2%程度にとどまる。
・茨城県牛久市民に関して行われている検査では、
 今年9月までに検査を済ませた約4,000名全員がND。
・南相馬市で特異的に高い数値を検出しているのは、
 高齢男性、野生のイノシシ・山菜・自家製の野菜・キノコ類などを常食している人である。
 (スーパーで購入した食材を中心に摂取している人の間では、産地にこだわっているか否か、
  の条件にかかわらず、有意な差は生じていない(ほとんどND))
すなわち、2011年3月中旬に福一から大量の放射性物質が放出されたのちは、
セシウムが主に尿から排出されることも手伝ってか(高齢・男性は比較的排出しにくい)、
一般に流通している食材を摂取している限り、
日常生活での被曝の影響は少ないと考えていい。

ちなみに、上記のとおり、野生のイノシシや山菜などを食していて、
20000ベクレル/bodyという検査値を記録した70歳代の男性でも、
これによる年間被曝量は1mSVを下回るという。

しかし、この状況を続けるためには、
継続的に食品の検査、内部被曝のモニタリングを続けていくべきである。


問題は、事故直後のヨウ素を含んだ被曝に関する情報が無いこと。
例えばこれが、甲状腺がんの発生頻度に影響を与えるか否かについては、
今後の調査が待たれること、等を指摘されていた。

再三口にされていたこと(そのままではありません。記憶力乏しいので)。
「ゼロか十かと言われれば、もちろんゼロではありません。
 原発由来の被曝をゼロに抑えたいというお気持ち、それももっともです。
 安全安全と言いに来た、と思われるかもしれません。
 しかし幸い、結果として日常生活による被曝はきわめて低い水準に抑えられています。
 そういったことが、ようやくわかってきました。」

坪倉先生のお原稿も掲載。 もはや時代遅れの感のある(笑)
『熱中症 Review』

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2012年07月23日

被ばくの義務

日本国憲法30条の2 すべて国民は、法律の定めるところにより、被ばくする義務を負ふ。

遅ればせながら、国民の義務に重要な一つを追加して4大義務とし、
上記の規定を日本国憲法に明文化すべきだと考えるのは私だけだろうか?

NHKニュース:福島水揚げのタコと貝 県外で競り
「福島県沖で試験的に行われている漁で水揚げされたタコと貝が、
 23日朝、原発事故のあと福島県外では初めて、
 仙台市の卸売市場で競りにかけられ、震災前より高い値で競り落とされました。」

いわずもがな、突っ込みどころ満載である。

「試験的に行われている漁」で水揚げされたものをなぜセリにかけるのか。

「福島県外では初めて」ってことは「福島県内」ではすでに流通していたのね?

「仙台市の卸売市場で」ってことは、「仙台産」って表示になるの?

業者さんのコメントとして申し訳程度に「放射性物質の検査もクリアしているので」
との記述がある。

ほんとかいなとググってみると、こんな情報に行きあたる。

続・再び脚光を浴びる放射性銀:イカタコから放射性セシウムが出ないのに放射性銀が出るのはなぜか?

新しくできたまとめ、再び脚光を浴びる放射性銀

結局、放射性銀は測ってないって話しじゃん。

どう転んだって、今だに海に汚染水を垂れ流しているに違いない福一沖の魚介類を、
わざわざ採って流通にのせるってまともではない。

今日の昼はこんなこともあった。
写真 (9).JPG

都内新宿区某コンビニエンスストアで購入したヤクルト製ヨーグルト ソフール である。

知らぬ間に 食べて応援 してました


極道の妻から弁護士になった『だから、あなたも生きぬいて』の大平光代さんや、
柳美里さん
(公式ツイはこちら。まだまだ興行的にはお元気なようで一安心ですが)

らのような、食べて応援、というお立場も別に否定するわけではない。

例えば仮に、自分が福島の専業稲作農家だったら…
毒米を作るくらいなら廃業するわい、とすぐには言い切れないだろう、とは容易に想像できる。

比較的都会に近い地域に住んでいるからこそ、
とりあえず月に数十万稼ぐぐらいの働き口は、
コンビニでも警備員でもキャバクラでも見つかるだろうと思える。

とりあえずシャカリキに働けば。

でもそれが都会でなかったらどうなのか。

そして、村社会での存在が否定されるような行動をとった時に、
自分だけではない、一族に対してどのようなペナルティが待ち構えているのか…

それはそこに生まれ育った人にしかわからないことだろう。

しかし、セシウムを含んだコメを作れば、必ずそれは流通するし、
放射性銀を含んだタコを採れば、必ずそれは銀だこの芯としてでも誰かの腹に収まるのだ。

加えて例えば今日、こんなニュースもあった。

天皇・皇后両陛下、静養のため那須御用邸へ

那須町の公式HPの測定値でも、
御用邸に最も近い測定ポイントと思われる那須湯本支所の空間放射線量は0.25μSv/h

わが千葉県北西部地区の、セシウムをため込みやすいと言われている草地の線量と同レベルである。
那須町にはその倍程度の線量の地点もざらにあるようである。

そこで両陛下がわざわざ「静養」されるという事に、
一定のメッセージが含まれていることは言うまでもなかろう。


いまさら私ごときが言うまでもないが、
この国は国民の身の安全よりも、
「原子力の平和利用」を基軸とした既得権益の保護を選んだのだ。
ならば改正憲法前文で高らかに叫べばいい、

「すべて日本国民は、かつてわれわれが、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、
 われらの安全と生存を保持しようとした決意にのっとり、
 平和を愛する放射性物質が、国民の健康に悪影響など決してもたらさないことを信頼して、
 われらの安全と生存を保持しようと決意した。」

したがって国民はすべからく、年間20ミリシーベルトまでの被ばくを許容する義務がある、と。

平然となんの迷いもなくすべてをひっくり返せる、野田内閣ならできるよ。
いまのうちにそう憲法改正してくれないかな。

そうすれば、逃げられる人は日本から逃げるだろうし、
残らざるを得ない人たちも、諦めがつくってもんだよ。
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2011年06月05日

松戸ホットスポット.線量測定初体験

こんな日が来るとは…

自身のブログに「被曝」というカテゴリを立てる日が来るとは
ゆめゆめ思わなかった.

その無関心が,福一君の事故を起こさせたのかもしれないのだが.


わが家は千葉県松戸市にある.

近時いわゆる“ホットスポット”としてもてはやされている域内だ.

柏の東大(残念ながら最近情報開示を止めてしまったが)と,
がん研究センター東病院の測定数値が,
0.4μSv/h程度と相対的に高い事は,3月下旬から承知していた.

だが,1年続いたところで3mSv.たいしたことはない,
とタカをくくっていた.

しかし,twitterなどを通じて,
火山学者の早川由紀夫先生の言を目にするにつれ事態の深刻さがわかってきた.

早川氏の
ツイッターアカウントは @HayakawaYukio
ブログはこちら

私には氏の提示してくれる情報を咀嚼して示す能力はないので,
直接閲覧の上判断してほしい.

個人的な受け止め.

0.4μSv/hという数値は,
氏の換算によればチェルノブイリの「避難権利区域」に該当する事.

福一君からは200キロ圏とはいえ,
3月15日の水素爆発,21日の雨で降下した放射性物質は,
風のいたずらで自分の暮らす地域に大きな影響を与えているらしい事.

降下した放射性物質のうち,その半量を占めるセシウム137の半減期は30年,
つまり大まかにいえば,今の状況が30年続く事.

もしもう一度,二度…
福一君がなんらかの爆発を起こせば,
いよいよヤバい状況になる事.

それを認識した.

自分自身はまもなく40歳.
ある意味どーでもいいのだが,
あいにく今年小学校に上がった娘がいる.

まずはせめて客観的状況を把握すべきだろうと,線量計を買った.


このご時世,
線量計の販売元も有象無象.

騙されることを覚悟で(失礼),購入したサイトはこちら

当初予定よりは一週間遅れたものの,
信頼できる販売業者さんであった事を報告しておく.

届いたフルセットは写真の通り.
DoseRAE2セット.jpg

保証登録証.校正証書.その他一通りきちんと付属している.
予想以上に本物っぽい(笑)
早速PCのUSBから充電.1時間もかからずにFULL表示になった.


松戸市内の木造家屋内はこのような状況.
0.15μSv/h
1035室内1F.jpg

庭に出てみると芝生上1mは0.24μSv/h
1050庭芝生.jpg

自宅敷地内で一番低かったのは,
三方をコンクリートで囲まれた車庫の奥.0.08μSv/h
ガレージ.jpg
車庫に寝袋で子供を寝かせるのがベストか(笑)

その後,屋外車庫屋根の雨どいまわりが0.5μSv/hと非常に高いことに気付いた.
雨どい.jpg

雨どいを覗いてみると排水口が詰まっている.
こういうところにセッシー君は溜まるそうな.
普段から掃除をしておかないからいけない.

早速詰まったものを排除,除染したが,効果はすぐには見られなかった.

何度か雨が降ったらまた計測してみよう.


松戸市の測定でも明らかになったホットスポット.
21世紀の森と広場は500mも離れていないので,測定器の校正も兼ねて行ってみた.
市の結果はこちら
5/23,地上100センチで0.4μSv/h…

同じ場所で測ってみた.
風のせいか安定しないが,
10分以上立ちつくした結果,そこそこ落ち着いた数値.0.37μSv/h.
21世紀公園パークセンター前.jpg

とりあえず,この線量計もそこそこ信頼していいようである.

公園内はざっと0.4μSv/hであった.草むらはより高い.
あの辺りは「千駄堀」という名の通り低地である.
低いところには放射性物質が集まってしまうのだろうか,などと愚考する.

娘がこの4月から通い始めた自宅至近の小学校の校庭も測ってみた.
やはり風があり10分程度立ちんぼをしても不安定だったが,この辺りが妥当と思われる.
0.29μSv/h
校庭.jpg
市も計測をしてくれるそうだが,
このレベルで子供を遊ばせ続けていいものかどうか…


もちろん,より困難な状況下にあって生活されている方があるのは承知している.
しかし,だから現況に甘んじるべきという事にはならない.
政府(そんなものが機能しているとすればだが)は
年間1ミリを目指すと,出来ぬ事を口にしつつ
(おそらく我々でも内部被曝を考えれば既に超えているであろう),
学校の空間線量の基準を3.9μSv/hというとんでもない数値に設定している.

子を守るのは親の務め.
小市民には,悩ましい日々が続く.

とりあえず,今日は一杯ひっかけて寝よう.
それじゃ駄目なんだけどねw
posted by いつかはシャマル at 19:36| Comment(2) | TrackBack(0) | 被曝 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする